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2018年5月14日月曜日

そもそも何故目は見えるの?

人の眼球は正面から見ると黒目と白目に分かれています。黒目の表面には「角膜」と呼ばれる無色透明の膜があり、これが目の一番外側(瞬きを行って涙の層で覆い表面を守っている)にあります。つまり外から入ってくる光を透過させて目の内部へ取り入れます。角膜の下には「前眼房」があり、ここは「眼房水」という無色透明の体液で満たされています。この体液は角膜や後述の水晶体へ栄養を補給する役割があります。更にその下には「虹彩」という薄い膜があり、ここを広げたり狭めたりする事で目の中に入る光の量を調節しています。いわゆる「瞳孔」の事です。尚、虹彩に含まれるメラニン色素の量によって黒目の色が変化します。

続く虹彩の下には「水晶体」と呼ばれるレンズがあります。ただし通常のカメラのレンズとは違って柔軟性があり、その厚みを変える事によって目の奥にある「網膜」の上にちょうどピントを合わせています。具体的に言えば近くを見る際には毛様体筋が緩んで厚くし、逆に遠くを見る際には収縮して薄くするのです。そして光や色といった情報は網膜で電気信号に変わり、それが脳へと伝えられます。そうして左右の目から得られた情報を脳で処理する事で1つの映像として見る事ができるのです。尚、水晶体の後ろから網膜にかけては「硝子体」と呼ばれるゼリー状の蛋白質(コラーゲン)で満たされています。

ちなみに目に関する病名で名前が挙がる事の多い「緑内障」は前眼房で起こる病気、「白内障」は水晶体で起こる病気、「加齢黄斑変性」は網膜で起こる病気、「色盲異常」は網膜に存在する細胞(錐体細胞)の異常による諸症状、「オッドアイ」は左右の虹彩の色が違う事、「ドライアイ」は角膜で起こる諸症状、「飛蚊症」は硝子体の影響で起こる諸症状、「結膜炎」は眼球全体を覆っている強膜と瞼の内側を覆っている結膜(実は瞼と眼球はその膜で繋がっている)で起こる病気です。

また近視は網膜の手前でピントが合う事、遠視は網膜の奥でピントが合う事、乱視は角膜や水晶体が歪む事によりピントが合わなくなる事、斜視は左右の眼球で方向がずれる(遠近感が分からなくなる他、視力も低下する)事を言います。その他「錯視(錯覚)」は視覚から得られた情報を脳が勝手に補う事で起こるものです。また朝起きた時に「目ヤニ」があるのは、普段目から出る分泌物は瞬きや涙によって洗い流されており、睡眠中はそれがない事によります。もし目ヤニが急激に増えたり、紐状になったりした際には目の病気を疑いましょう。