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2018年3月19日月曜日

卵を加熱すると何故固まるの?

蛋白質は熱により変性し凝固する性質があります。卵の場合は58度~から凝固が始まり、80度を超えた状態が続くと完全に凝固します。これによりゆで卵ができます。ただし卵黄と卵白では凝固する温度が微妙に異なり、卵黄では70度~、卵白では80度~凝固が始まります。よって70度以下の温度でゆっくり熱した場合、卵白の外側は一部分しか固まらず、卵黄の方は少しだけ固まるように調整する事ができます。これを利用したのがいわゆる温泉卵です。更に低い温度で熱すると、卵黄はほぼ生の状態になり、卵白だけ半生の状態にする事もできます。これがいわゆる半熟卵です。特に呼び方の基準はありませんが。

尚、人間の体では「体温が42度を超えると蛋白質が固まって二度と元には戻らなくなる=死に至る」とよく言われます。確かに前述のように蛋白質は熱すると固まり、一度固まると例え冷やしても元に戻りません。しかし人間の体にある蛋白質が固まるのにもやはり50度や60度を超えるような高温が必要ですし、どんなに発熱しても体温は42度を超えません。これは人間には自分の体温を42度以上にまで上げる能力がないからです。もちろん例外的に全身性の感染症(黄熱病等)や熱中症などで体温が42度前後まで上がる事はありますが、42度程度では「蛋白質が固まって死に至る」という事はまずありません(病気が直接の原因で死に至る事はある)。