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2018年4月22日日曜日

「筋トレ論9」筋トレ系サプリメントの摂取方法

この記事では「筋トレに関わる様々なサプリメントの摂取方法(特にグルタミン、BCAA、HMB、EAA、クレアチン、アルギニンなど)」について簡単にまとめています。ご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。尚、この記事に書かれている事は私個人の意見であり、他の方の考え方を否定するつもりはありません。色んな考え方があって良いと思うので押し付けもしません。同調したい方のみ同調して下されば幸いです。
(記事作成日時:2017/4/23、最終更新日時:2018/4/22)


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★グルタミンの摂取について

グルタミンは蛋白質を構成しているアミノ酸の一種です。特に筋肉内に多く存在しており、激しい運動を行って筋肉に大きなストレスがかかった際に放出され、それを利用してストレスから体を守ろうとします。必要量が多くなればその都度合成されますが、あまりに大きなストレスで供給が間に合わなくなると、筋肉がストレスによって酸化・分解されやすくなると言われています。グルタミンは「筋肉の酸化・分解を抑制する」とよく言われますが、これがその理由です。他、グルタミンは小腸に存在する細胞のエネルギー源としても利用されており、激しい運動を行って一時的にでも不足すると、稀に免疫機能の低下や栄養素の吸収率も低下してしまう事があります。そのため筋トレを行う人では意識的に摂取する場合もあります。

そんなグルタミンは他のアミノ酸から合成する事ができます。よってそのように強度の高い運動をしていない限り、めったに不足する事はないし、意識的に摂取する必要はないように思います。しかし人間にとってのストレスというのは様々で、実は「空腹」というもストレスの一つになります。特に睡眠中は食事を取る事ができないですよね。つまり睡眠中は空腹によるストレスが発生しやすく、不必要な筋肉の分解が起こりやすいのです。そのため起きた後や寝る前など「空腹となる時間を予測して補給する」という事が必要となる場合もあります。

このグルタミンを運動目的での摂取を考えている場合、タイミングとしては運動後が最も適していると思われます。ただし少量では前述のように小腸の活動エネルギーとして吸収されてしまいます。また大量に摂取すると、今度は代謝の過程で毒性のある「ピログルタミン酸」「アンモニア」が作られてしまうと言われています。よって量としては1回5~10g程度が良いと思われます。特にグルタミンには「グリコーゲンの合成促進」に効果があると言われているため、運動直後に少量の糖と一緒に摂取し、30分~1時間程度経った後でプロテインを飲むというのがオススメの摂取方法です。尚、起床後や就寝前に摂取したい場合には1回2~3g程度で問題ありませんが、直前や直後は避ける他、1日の摂取量が増え過ぎないように注意しましょう。


★BCAAとHMBの摂取について

●BCAAの摂取方法

BCAA(Branched Chain Amino Acids)とは「分岐鎖アミノ酸」の事であり、具体的に言えば「バリン」「ロイシン」「イソロイシン」という3種類の必須アミノ酸の事を指します。それら3つのアミノ酸は筋肉にある蛋白質の合成に関与しているとされており、激しい運動を行う人ほどその必要量は多くなります。特に筋肉はストレスを与えた直後から分解や合成が始まっていると考えられています。よって筋肥大を目的として筋肉に大きな負荷をかけるトレーニングを行っている場合、運動中や運動前から意識的に摂取すべき栄養素の一つです。

BCAAの内、最も筋肉の合成に深く関係しているとされるのは「ロイシン」です。ロイシンはバリンやイソロイシンと比べて必要量が多く、バリン・ロイシン・イソロイシンの比率が1:2:1となるように摂取する事が望ましいと言われています。日本製のBCAA系サプリメントではそのような配合になっているものが多く、それならばそのまま利用する事ができます。尚、イソロイシンよりもバリンの方が少し必要量が多いのではないかという研究結果もあり、海外製のサプリメントでは異なる比率で配合されている場合もあります。例えば5:8:4、あるいは2:3:1という感じです。

そんなBCAAは糖と一緒に摂取する事で吸収を促す事ができます。これはインスリンの作用によるものです。よってBCAAは運動前~運動中に利用するカーボドリンクに混ぜて飲む事をオススメします。またBCAAは運動後に飲む事の多いプロテインよりも吸収が速いため、胃腸への負担をかけず、プロテインを飲むまでの時間稼ぎにも利用する事ができます。よって運動「直後」のタイミングにも適していると言えます。ただし一度に大量のBCAAを摂取すると人によっては下痢のような症状が起こる事もあります。1回の摂取量は5~10gが良いと思われますが、自分の体質に合わせて調節が必要です。慣れない場合はまず少ない量から始め、少しずつ量を増やしていくと良いでしょう。

●HMBの摂取方法

HMBは英語で「3-Hydroxy 3-MethylButyrate」という名称であり、HMBとはその略称の事です。日本語ではβ-ヒドロキシ-β-メチル酪酸、あるいは3-ヒドロキシイソ吉草酸とも呼ばれています。このHMBはロイシンが代謝される過程で生まれる物質で、蛋白質の合成や分解に関わる酵素に作用し、その活動をコントロールしていると言われています。しかしロイシンからHMBへの変換はあまり効率が良くなく、多くて10%程度しか変換されません。激しい運動を行っている人では変換が追いつかなくなる事があり、不足すると筋肉の分解が進んでしまう事があります。それを防ぐためにHMBを意識的に摂取した方が良い場合もあります。前述したようにBCAAの中ではロイシンが最も必要量が多いのですが、それにはこの事が関係しているのです。

HMBの1日の摂取量は3g前後です。HMBは大量に摂取してもあまり大差がなく、むしろ逆効果になるという研究結果もあるようなので、そのぐらいの量が良いと思われます。多くても1日5g程度にしておきましょう。特にHMBはBCAAと比べても更に吸収が速いとされているため、運動前・運動中・運動直後の摂取に適しています。一方で持続力はなく、2~3時間程度で排出されてしまうと言われています。よって摂取する場合には1gを小分けにして摂取する事が重要です。例えば運動前(15~30分前)に1g~、運動中に1g~、運動後に1g~というような感じですね。


★EAAの摂取について

●EAAとBCAA

EAAとは「Essential Amino Acid」の略称で、日本語では「必須アミノ酸」の意味です。全ての蛋白質は必須アミノ酸から作られているため、人間にとって最も基本的な栄養素の一つです。また必須アミノ酸には「リジン(リシン)」「メチオニン」「バリン」「ロイシン」「イソロイシン」「ヒスチジン」「スレオニン(トレオニン)」「トリプトファン」「フェニルアラニン」という9つの種類があり、全てが「体内だけでは一から作る事ができないアミノ酸」です。すなわちBCAAを含む9種類の必須アミノ酸はどれか一つ欠けても蛋白質を効率良く合成する事ができなくなるため、常に食事から摂取し続けなければなりません。

何が言いたいのかというと、前述のBCAA(バリン・ロイシン・イソロイシン)を摂取するだけでは「筋肉の材料としては不十分」だという事です。確かにBCAAは吸収が速く、運動前~運動中での補給に適しています。しかし筋肉にある蛋白質を効率良く合成するためには、BCAAを含む9種類全てのEAAを摂取しなければなりません。その意味では「運動中にはBCAAよりもEAAを摂取した方が良い」という事になります。

●EAAとプロテイン

ただしEAA系サプリメントの中には、必須アミノ酸の一種である「トリプトファン」を配合していない商品が数多く存在します。これはトリプトファンとBCAAが脳内へ入る際の経路が同じであるためで、どちらか一方が過剰になると吸収を阻害してしまう事があるのです。またトリプトファンが脳内で過剰になると不要なセロトニンの分泌を促し、それが疲労感に繋がっているのではないかとも考えられています。つまりそれが運動中に起こると集中力の低下を招く事もあるため、運動中でのトリプトファンの摂取は適していない、だからこそトリプトファンはEAA系サプリメントに配合されていない事が多いようです。

しかしながら、前述のように蛋白質の合成にはどうしてもトリプトファンが必要です。EAA=必須アミノ酸と考えるとプロテインと同じに見えますが、プロテインにはトリプトファンが含まれているのでその点が大きく異なります。すなわちEAAはプロテインの代わりにはならず、やはり運動後の栄養補給に関してはプロテインの方が適していると言えると思います。ではどのようにEAAを利用すれば良いのかというと、基本的にはBCAAと似たような使い方になると思います。

●EAAの摂取方法

EAAを摂取する際の目安としては、運動前~運動中~運動直後にかけて10~15gを摂取する(糖と一緒に)と良いと思われます。特にBCAAを利用しない場合、15g程度摂取する事でBCAAの代わりにする事ができると言われています。BCAAよりも摂取量は多くなるので、運動後まで時間をかけてゆっくりと摂取するようにしましょう。ただしEAA系サプリメントはBCAA系サプリメントよりも高価なため、コスパ的にどうなのか?という疑問があります。またEAAは味付きでも基本的に苦く、好き嫌いが別れます。BCAAとEAA、どちらを選択するかは個人の判断になるでしょう。個人的にですが、あまりにハードなトレーニングをしていなければBCAAの方で十分だと思います。


★クレアチンの摂取について

クレアチンはアミノ酸の一種であるアルギニンとグリシンなどから体内で合成される有機酸の一つです。クレアチンは細胞を動かすためのエネルギーとして利用される「ATP」を一つ消費する事で「クレアチンリン酸」という形になり、エネルギーを貯蔵する役割があると言われています。筋肉を激しく動かすような運動では大量のATPが必要ですが、休息時にクレアチンリン酸という形にしておく事で、ATPが大量に必要になった時にそのクレアチンリン酸からATPを供給する事ができます。サプリメントとしてのクレアチンは「筋力を向上させてトレーニング効率を上げる」とよく言われますが、それにはこの事が関係しています。

ただしクレアチンはそのままでは吸収率が悪いとされています。そのためクレアチンもやはり糖と一緒に摂取し、インスリンの分泌を促す事が重要です。加えてインスリンの作用を高めるようなサプリメントの同時摂取(クロム、α-リポ酸、コロソリン酸など)も候補になるでしょう。またクレアチンは水分も一緒に細胞内へ取り込む性質があるため、逆に細胞外では水分不足になる可能性があります。特に軟部組織ではそれが細胞の変性のきっかけになってしまう事もあると言われています。よってクレアチンを摂取する際には水分を多めに摂取するようにしましょう。

また内外の水分量の調節という事で、マグネシウム、カルシウム、カリウムなどのミネラルも必要になります。特にクレアチンが細胞内へ取り込まれる際には、ナトリウムとカルシウムのバランスが重要であり、そのバランスを調節しているのがマグネシウムです。ナトリウムは意識的に摂取する必要はありません(水抜きや減量では最低限必要)が、マグネシウムは不足しやすいミネラルの一つです。こちらは普段の食事で意識的に摂取しておくと良いでしょう。尚、いずれかのミネラルが不足すると、筋肉の収縮が上手く行われずに痙攣が起こったり、体温調節が上手くできなくなる事で熱中症などにもなりやすくなります。

摂取するタイミングとしてはBCAAやグルタミンなどと同じく運動前~運動中~運動後が適していると思われます。1日2~6gを目安に、それを小分けにして少しずつ摂取するようにしましょう。その他では起きた後や寝る前など、運動を行っていない日でも定期的に摂取し、運動を行う時に備え、あらかじめ筋肉内に補充しておくのもオススメです。


★アルギニンと亜鉛の摂取について

アルギニンはアミノ酸の一種、亜鉛はミネラルの一種で、成長ホルモンの分泌や蛋白質の合成に深く関与していると言われています。成長ホルモンというと睡眠中に分泌される事は周知の事実ですが、実は運動中にでも成長ホルモンの分泌は促進されており、運動を終えるとその分泌は落ち着いていきます。つまりアルギニンや亜鉛を運動前に摂取しておく事で、その分泌をサポートする事ができる可能性があります。

更に、アルギニンには血管内にある一酸化窒素(通称「NO」)の量を増やし、血管を拡張して血流を促進させる作用があると言われています。これによっては脂肪を落とした際に血管を際立たせる作用がある他、運動中においてはいわゆる「パンプアップ」を促し、筋肉への栄養補給をよりスムーズに行う事ができます。別の言い方をすると、カーボドリンクのような運動中に摂取する栄養素の効果を高める事ができます。尚、同じような作用を持つアミノ酸としてはシトルリンがあり、これも同時に摂取すると良いでしょう。

1日に必要なアルギニンの量というのは様々な説がありますが、目安として1回5g程度を小分けにし、3~4回程度摂取すると良いとも思われます。尚、運動前以外のタイミングで言えば、やはり成長ホルモンの分泌が行われるのは睡眠中です。よって寝る前でのアルギニンや亜鉛の摂取もオススメです。ただしアルギニン自体が強いアルカリ性のため、一度に大量摂取すると胃腸に不要な負担をかけてしまう事があります。そのため中和する目的で、人によってはクエン酸などを同時に摂取した方が良い場合もあります。


ちなみにアルギニンは蛋白質の一種であるコラーゲンの合成にも深く関与していると言われています。それを目的にして補給する場合、同じくコラーゲンの合成に関与するビタミンCなどと一緒に摂取するのも良いでしょう。


★ビタミン・ミネラルなどの摂取について

ビタミンの中では「ビタミンA(レチノール・β-カロテン)」「ビタミンC」「ビタミンE」に抗酸化作用があります。筋肉に大きなストレスがかかるとどうしても活性酸素が発生してしまいます。そのためこれらのような抗酸化作用を持つビタミンを運動前に摂取しておくという事も重要になる事があります。特にこの内ではビタミンEに最も強い抗酸化作用があるとされていますが、不足しやすいのはビタミンCの方です。ビタミンCは可能ならば2~3時間おきに摂取すべきです。それが難しいならば脂溶性ビタミンCを利用しましょう。

他ではカロテノイド(アスタキサンチン等)、ポリフェノール(クロロゲン酸、エラグ酸、レスベラトロール等)、フラボノイド(アントシアニン、カテキン、大豆イソフラボン等)、セレン(ミネラルの一種)などにも抗酸化作用があると言われています。尚、それぞれの栄養素についての詳しい説明は過去記事をご覧下さい。