2種類以上の強さの異なる味が存在する時、弱い方の味が強く感じられるようになります。これは「味の対比効果」などと呼ばれており、スイカの例では塩の強い塩味にスイカの弱い甘味が釣られ、これによって通常よりも甘味を強く感じる事ができます。詳しい原理は分かっていないそうですが、塩味という強い情報が加わった事で甘味に関する情報も強まった、あるいは情報量が増えた事で甘味が強くなったと脳が勘違いしているだけ(舌の上では塩味と甘味を感じる場所は異なる)という説があります。ただし塩は大量にかければ良いという訳ではなく、大量にかけるとむしろ甘味を打ち消してしまい、強い塩味だけしか感じられなくなってしまいます。弱い味を増すために使う調味料は基本的に強い味なので、少量で十分なのです。
尚、味の対比効果が起こるのは「塩味→甘味」だけでなく、例えば「酸味→甘味」「塩味→旨味」「酸味→苦味や辛味」などの間でも起こると言われています。その他「甘味→苦味や酸味」「酸味→塩味」では強い味を弱める抑制効果、「旨味+旨味(異なる旨味である必要がある)」ではお互いの味を強める相乗効果が得られます。
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