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2018年4月12日木曜日

乳酸ってそもそも何?

「乳酸」とは、筋肉内に蓄えられた「グリコーゲン(糖の一種)」を消費した際に作られる物質です。グリコーゲンは短時間の運動である無酸素運動に置いて、筋肉を動かすために利用されるエネルギーです。そのグリコーゲンが減る事では、当然筋肉は動かしづらくなります。それが乳酸が疲労物質と言われる一つの理由になっています。

一方、乳酸は「酸」とついている通り「酸性」であり、筋肉に蓄積すると周囲が酸性に偏ります。人間の体には「どちらか一方に偏ったらそれを正常に戻そうとする」という機能が常に働いており、そうして酸性になると元に戻すために薄めようとします。それにより筋肉の周囲に血液及び水分が集まり、これが筋肉の膨らみや張り(いわゆるパンプアップ)に繋がります。それによっては可動域が制限される事があり、これも乳酸による筋肉の動かしづらさに繋がっています。

ただし、乳酸は体内の糖が枯渇した状態になった際、糖の代わりにエネルギーとして利用する事ができます。これを東進生と言います。また乳酸は食物繊維を餌にして腸内で活動する菌が作り出す事もでき、実は腸内では常に作られている物質です。そのため乳酸=疲労物質と言えるかというと、必ずしもそうではありません。

尚、数秒という非常に短時間の無酸素運動(100m走等)では、筋肉内に蓄えておいた「グリコーゲン(糖の一種)」よりも先に「クレアチンリン酸」が使われます。このクレアチンリン酸は分解される過程で「リン酸」となり、このリン酸はカルシウムと結合しやすい性質を持っています。実はカルシウムは筋肉を収縮するためにも使われるミネラルなので、それがリン酸と結合する事で機能を失い、筋肉の収縮がスムーズにできなくなる事があります。

乳酸と聞くとそのように疲労物質のイメージが強いですが、運動後の疲労感は、主にこのリン酸によって生まれると言われています。更に筋肉内のクレアチンリン酸が消費されると、グリコーゲンが消費された時と同様に、筋肉を動かすためのエネルギーが不足し、単純に筋肉が動かしづらくなります。それによっても疲労感(倦怠感)は生まれています。ちなみにクレアチンリン酸は数時間で回復しますが、グリコーゲンは回復させるまでに2日かかります。その間、乳酸が減っても疲労感は続く事になります。やはり乳酸=疲労とは必ずしも言えません。