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2017年9月3日日曜日

関節を鳴らすと関節炎になる?

関節を鳴らす事を「クラッキング」と言います。クラッキングがどのようなメカニズムで起こるのかについては様々な説がありますが、一番有力とされている説では関節内で起こるキャビテーションが有力です。キャビテーションとは液体の流れの中で圧力差が生じ、それによって短時間の内に気泡の発生と消滅が起こる物理現象事を言います。すなわち「関節に物理的な力が加わった際、圧力の差によって滑液内に小さな気泡がいくつも生まれ、それらが弾ける事で音が出る。」というメカニズムです。

気泡同士は反発し合うため、泡と泡の間では何もない真空に近い空間も生まれる事になります。よってその気泡が弾けるとそこへ滑液が一気に流れるようにして動くため、蓄積していた老廃物なども流される事になります。それが快感にも繋がっていると言われていますが、気泡が破裂する際の衝撃と滑液の勢によっては軟骨など関節内にある重要な組織を傷つけてしまう事があります。それを繰り返せば関節は脆くなり、正常な曲げ伸ばしができなくなる可能性は否定できません。

またそのメカニズムでクラッキングを起こすためには物理的な圧力が必要ですが、その強さには注意しなければなりません。例えば力こぶを作るように肘を曲げていく際、ゆっくり曲げていくとある程度の角度以上には曲げられませんが、勢いをつけて曲げるとそれ以上に曲げる事ができます。つまり物理的な力の強さによっては「本来曲げ伸ばしをする事ができない範囲」まで動かしてしまう事がある訳です。つまりクラッキングを起こすために加える力によっては関節を痛める可能性は十分にあると思います。