2017年8月12日土曜日

「豆知識集29」ダイエット・健康に関するQ&Aその10

この記事では『「ダイエットと健康」に関するQandA』、特にダイエットというよりも「健康に関する迷信・巷でよく言われている事」について私なりにまとめています。相変わらず長文ですが、ご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。尚、この記事に書かれている事は私個人の意見であり、他の方の考え方を否定するつもりはありません。色んな考え方があって良いと思うので押し付けもしません。同調したい方のみ同調して下されば幸いです。
(記事作成日時:2017/8/12)


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Q.季節の変わり目に体調が悪くなるのは何で?

A.例えば気温が高くなると汗をかいたり、血管を拡張させて体温を下げようとします。また気温が低くなると血管を収縮させたり、筋肉を震わせて体温を上げようとします。そのような体温を調節する機能は我々が「体温を下げよう」「体温を上げよう」と意識をしなくても自動的に機能しており、それが機能するのは自律神経によって常にコントロールされているからです。どれだけ過酷な環境であってもその環境に適応しなければ生きる事はできません。自律神経はいわば「自分の身を守る防衛能力の一つ」と言えると思います。

しかし例えば食事制限による栄養不足、過食による栄養過多、大量発汗時の水分・ミネラル不足、睡眠不足(総睡眠時間)、不規則な睡眠習慣(起きる時間や寝る時間がバラバラ)、睡眠過多(休日の寝溜め等)、運動不足、運動過多、ストレスの極端な減少、過度に大きなストレスの積み重ね、気温の変化が極端に小さな環境(室内にいる・エアコンつけっ放し等)、気温の変化が極端に大きな環境など、これらによって自律神経が疲れてしまう事があります。更にこれと「季節の変わり目」が重なる事で、自律神経が正常に機能を保てなくなり、それが様々な体調不良の原因になるのです。

自律神経は過酷な環境にいれば自然に鍛える事ができます。すなわち気温の上下動が激しい環境にいれば、自律神経がその環境に適応しようとし、気温の変化に強い体質になります。しかしそのような環境にずっといれば当然自律神経は疲れてしまい、いずれは正常に機能しなくなってしまいます。一方、それとは逆に気温の上下動が殆どないような快適な環境では自律神経が衰え、いざ気温の上下動が起こった時にそれに対応できなくなってしまいます。季節の変わり目に起こる様々な体調不良を防ぐには、日常的にそのバランスを整えておく事が重要です。




Q.登山、潜水、低気圧等で頭痛になるのは何で?

A.これは気圧の変化によるものです。気圧が低くなって体の表面にかかる圧力が減少すると、血管を容易に拡張する事ができるようになります。それにより普段よりも脳の血管が拡張しやすくなり、周囲にある神経を圧迫する事があります。それが頭痛の原因になるのです。ちなみに血管が収縮していた状態から開放された時、例えば極度の緊張から解き放たれた時、台風一過から開放された時、深海に潜った後に水面に顔を出した時などでも同じような原理で頭痛が起こる事があります。

また気圧が低いという事は酸素の濃度も薄くなっているはずなので、肺から上手く酸素を取り込む事ができなくなり、血液中に含まれる酸素の量が減ります。それにより脳が酸欠状態になりやすくなるため、それも頭痛の原因になる事があります。貧血になった時にも頭痛になる事がありますが、それと同じです。尚、気圧が高くなると逆に血管は収縮し、血圧が上昇しやすくなります。それだけでは頭痛の原因にはなりませんが、血流が悪化する事で肩コリなどになれば、それが頭痛の原因に繋がる事があります。また前述のようにそのような血管の収縮から開放された際には特に頭痛になりやすいと言われています。


Q.雷様にヘソを取られる?について

A.これはおそらく雷が頻繁に鳴るような嵐では気温が急激に下がるため、お腹を出しまま寝ていると腹を下す事があるという事から来ていると思われます。それが親から子への「しつけ」の一つとして使われるようになったのです。


Q.つむじを押すと下痢になる?について

A.これは「暗示」が大きく影響していると考えられます。つむじを押したからと言って下痢になる事はありません。それを信じている人は現代人では皆無でしょう。しかし「つむじを押したからお前今日下痢になるなwww」と周囲にそそのかされたりすれば、あまり良い気分にはなりません。心配症の人では過度に考え過ぎ、そのストレスこそが下痢の原因になるのです。これは緊張した時に下痢をする「過敏性腸症候群(IBS)」と同じものです。大きなストレスがかかると胃腸が敏感になってしまい、食べ物を上手く消化できなくなるのです。




Q.スイカやブドウの種が原因で盲腸(虫垂炎)になる?

A.虫垂炎はリンパが存在する器官であり、免疫機能に関わっていると考えられています。虫垂炎はその虫垂において何らかの原因で細菌が増殖し、炎症を起こす症状の事を言います。悪化すると周囲の細胞を壊死させたり、膿などが腸へ広がって炎症を拡大させる事があり、酷い場合には死に至る事もあります。

スイカやブドウの種はかなり頑丈で、噛まずに飲むと消化されないまま腸へ運ばれます。よってそれが虫垂炎の原因になるように思ってしまいますが、通常は後ろの便や腸自体の活動によって押し出されるので、種が虫垂周辺で長時間留まる事はまずありません。尚、種を噛んで食べると消化できるようになります。栄養価は高くなく害も特にありません。

ちなみに虫垂は草食動物では食物繊維であるセルロースなどを分解する微生物が豊富に存在する場所であり、必要不可欠なものです。しかし肉食動物や人間ではその必要がないため退化しており、現在では殆どその機能がありません。一方、その虫垂は「盲腸から出ている細長い器官」の事であるため、正しく言えば「盲腸=虫垂炎」ではありません。これは医学がまだ発展していなかった頃、虫垂炎の診断が遅れた事で盲腸を摘出しなければならなくなった事に由来しています。




Q.クラゲやハチに刺されたり、蛇に噛まれたらオシッコをかけると良い?

●クラゲに刺された時には酢をかけると良い?

クラゲに刺された際にはまず綺麗な塩水または海水に浸します。これにより患部に残っていた針を取り除きやすくなります。更にその後、今度は患部に「酢」を使います。酢に含まれる酢酸は患部に残っている針を不活性化し、それによって更に取り除きやすくなります。そうして塩水→酢を繰り返して患部を洗います。その際には素手で触れない、また決して擦らず洗い流すように注意しましょう。そしてその後は患部を冷やすというのが正しい対処法です。クラゲは種類によって毒の強さにかなり差がありますが、弱い場合でも人によってはショック症状(アナフィラキシーショック)を起こすことがあります。酷い場合にはもちろん病院へ。

●ハチに刺された時はどうすれば良い?

針が残っているならそれを静かに洗ったり、患部を絞るなどして取り除き、その後は痛みや腫れが引くまで冷やす事が重要です。ただし以前もハチに刺された事がある場合、そのハチの毒が弱くても腫れや痛みが患部以外の場所にも拡大したりする事があります。酷い場合には死に至る可能性があるショック状態(アナフィラキシーショック)になる事もあるので、やはり念のため病院へ。

尚、ハチに刺された事で起こる炎症や腫れは原因が様々で、蟻酸と呼ばれる酸が原因だったり、蛋白質自体が原因の場合もあります。この内、蟻酸の場合は酸性なのでアルカリ性の液体をかける事で中和できます。しかし蛋白質の場合はそれを溶かすような強い酸性やアルカリ性の液体が必要であり、そのような液体は正常な細胞にも害があるため使えません。

●蛇に噛まれた時にはどうすれば良い?

キバが残っているならそれを静かに洗ったり、患部を絞るなどして取り除き、その後はやはり痛みや腫れが引くまで冷やす事が重要です。ただし以前も蛇に噛まれた事がある場合、例えその蛇の毒が弱くても腫れや痛みが患部以外の場所にも拡大したりする事があります。酷い場合には死に至る可能性があるショック状態(アナフィラキシーショック)になる事もあるので、やはり念のため病院へ。

●オシッコ=アンモニアではない

「尿にはアンモニアが含まれている」とよく言われますが、尿に含まれているのはアンモニアではなく、アンモニアを代謝する過程で生まれた尿酸や、その尿酸が更に代謝されてできた尿素です。アンモニアは有毒なため、そのままの形で体の外へ出す事ができないのです。

よってアンモニアが仮に毒に有効だったとしても、オシッコにはアンモニアが殆ど含まれていないので何の効果もありません。むしろアンモニアはクラゲの針を活性化させる場合があるとも言われており、過度な期待はしない方が良いでしょう。また飲食後では尿にアルコールが含まれている事もあります。アルコールは殺菌効果がある事で知られていますが、このアルコールもクラゲの針を活性化させる事がある他、かえって毒の周りを速くしたり、アレルギー症状が起きた状態では症状を更に悪化させる事があります。




Q.しゃっくりを100回繰り返すと死に至る?について

A.しゃっくりが起こる原因は未だによく分かっておらず、特にきっかけがなくても起こる事があります。ただしそれ自体は「横隔膜の痙攣」によって起こっています。よってしゃっくりを止めるには横隔膜を伸び縮みさせる深呼吸が効果的です。同様に驚かせたり、全力疾走して呼吸を乱れさせる等も効果的と言えるでしょう。

尚、しゃっくりの明確な原因として考えられるものを挙げると、例えば横隔膜自体が炎症を起こす事でしゃっくりが起こる事がある他、稀に脳腫瘍のできる場所次第でしゃっくりが止まらなくなる事があります。その場合、しゃっくりを何百回も頻繁に繰り返す事になりますが、それでもしゃっくりが原因で死に至る事はありません。

ちなみに「しゃっくりを繰り返すと死に至る」という迷信が広まった原因の一つには1988年に出版された「しゃっくり百万遍」という絵本も関係していると思われます。この絵本は、しゃっくりが止まらなくなった主人公の前に白いキツネが出現し、「しゃっくりが百万遍出たら死ぬ」と予言されてしまいます。それを聞いてパニックに陥った主人公が妖怪の世界に入ってしまう・・・というお話です。


Q.髭を剃ると余計に濃くなるって本当?

A.髭を剃る際に剃刀などを肌に強く当てて剃ると、肌に大きなストレスがかかり、そのストレスから身を守るために髭を濃くする反応が起こる事があると言われています。しかし実際にはそのような反応が起こる事は稀で、殆どの場合は「剃り方による断面の違い」によるものです。皮膚の表面のザラつきがなくなるまで髭を深く剃ると、当然指で触れても分からなくなりますが、髭を一定方向にのみ剃った場合、断面が広い状態になります。それがそのまま伸びると、見た目的に濃く見えてしまうのです。髭を剃って濃くなったと感じる人は少ない回数で深く剃るのではなく、様々な方向から少しずつ深く剃っていくと良いのではないでしょうか。


Q.殆どの風邪に抗生物質は効かない?

A.抗生物質というのは細菌の増殖を防ぐ効果があります。しかし風邪の多くはウイルス性であるため、抗生物質は効きません。また抗生物質は胃や腸に存在する細菌も死滅させる事があり、人によっては下痢を引き起こす事があります。

尚、言うまでもない事ですが「風邪を移すと治る」事はありません。風邪に最も効果的なのは「免疫力が低下しないようにする事」です。特に体調が悪い時は食欲が低下し、食事量が減ってしまう事があります。食事量が減るとエネルギー不足によって免疫力が低下し、風邪が長引いてしまうでしょう。風邪になった時には意識的にビタミンCを補給したり、ゼリーのような消化の良いものや、スポーツドリンクなどを利用して水分補給を行う人は多いのですが、ビタミンや水分はエネルギーにならないのでそれだけでは免疫力を高める事はできません。蛋白質と脂肪を摂取しカロリーを確保した上でビタミン、ミネラル、水分を補給しましょう。それは日常的に行う事で予防にも繋がるはずです。

その他、風邪に対する対処法として行われる事が多いのが「敢えて風呂に入る」「布団を大量に被る」などです。確かに体温が上がれば代謝が上昇し、免疫力を高め、風邪の原因となるウイルスを排出させる事ができます。しかし大量に汗をかいた場合、体から水分やミネラルが失われると共に急激に体温が下がり、それによって逆に免疫力が低下してしまう事があります。よって無理に体温を上げようとする必要は全くありません。また40度を超えるような体温でなければ無理に下げない事も重要です。


Q.ワクチンは100%予防できる訳ではない?

A.ワクチンはあらかじめ免疫をつけておく事で特定の病気を予防し、できるだけ重症化しないようにする事が目的です。しかし例えワクチンを摂取していても、免疫力が下がっていればその病気にかかる可能性は十分にあり、場合によっては重症化する可能性もゼロではありません。過信は禁物です。