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2018年6月20日水曜日

体温は頭から逃げやすい?

例えば北極のような極寒地で手だけを外に露出させていれば手から体温が逃げていきます。また頭だけを露出させていれば当然頭から体温が逃げていきます。つまり体のどの部分であれ、外に露出している場所から体温は逃げていくのです。もし頭だから体温が逃げやすいというのであれば、頭を優先的に保護すれば良いという話になりますが、例え頭を念入りに保護しても体温は上がりません。

また逆に赤道直下のような高気温下では、体温が上昇すると頭だけでなく全身から汗が出るはずで、その汗を蒸発させる事で外に体温を逃していきます。頭は直射日光を浴びやすいですから、それによって脳の温度が上がりやすいというのは確かにその通りです。また人によって汗のかき方には違いがあり、頭では汗をかきにくく頭の温度が下げにくいという事はあると思います。しかしそれは個人の体質による差や日光を浴びる角度の違いであって、部位による違いではありません。いくら頭の体温を上げないように帽子を被っても、それ以外の部位で体温が上がれば頭の温度も上がります。

人間にとって最も体温を変化させる方法は体の表面に位置している静脈ではなく、体の深部に位置している動脈を温めたり冷やしたりする事です。例えば熱中症になった時や低体温症になった時には首の付け根、脇の下、股間などに温めるもの、あるいは冷やすものを触れさせて対処します。これは何故かというと、動脈が人間の体温に対して非常に大きな影響を与えるからです。優先的に温めたり冷やすべき部位は「頭」とは限らないのです。