2017年5月31日水曜日

「豆知識集16」果物類に関するQ&Aその1

この記事では「果物類」に分類される食品について、それぞれに含まれている栄養素や効果、疑問点について扱っています。相変わらず長文ですがご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。尚、この記事に書かれている事は私個人の意見であり、他の方の考え方を否定するつもりはありません。色んな考え方があって良いと思うので押し付けもしません。同調したい方のみ同調して下されば幸いです。
(記事作成日時:2017/5/31)


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★果物類一覧及びそれぞれの疑問点

色鮮やかな緑黄色野菜ではβカロテン、ビタミンC、葉酸、ビタミンK等のビタミンが豊富に含まれている他、モロヘイヤなど一部の野菜ではカルシウムや鉄分などのミネラルも豊富に含まれており、植物性の食品以外と比べても決して引けを取らないほど全体として栄養価が高いものが多いです。また全体としてカリウムや食物繊維(ゴボウなど繊維質の多い野菜に限られるが)も豊富に含んでいるのが大きな特徴で、野菜は「塩分・糖・動物性蛋白質の多い食事をした際の中和」「ビタミンの補給」などに適していると言えると思います。

一方、果物は全体として食物繊維が少なく、逆に甘さをもたらす糖質が多い傾向が強いです。特に果物の甘味は「果糖」と呼ばれる糖質(もちろんブドウ糖も含まれる)によるものです。果糖はブドウ糖と同じく非常に吸収の速い糖ですが、ブドウ糖とは違って血糖値を上昇させません。そのため体に負担をかけず、すぐにエネルギーを補給する事ができます。しかしその代わり果糖は「中性脂肪になりやすい」という大きな欠点があります。どんな糖でも時間が経過すればいずれ脂肪として体に蓄えられますが、果糖はブドウ糖よりも脂肪になりやすいのです。そのため一度に大量の果物を食べると果糖が溢れてしまい、知らず知らずの内に脂肪の蓄積に繋がってしまう可能性があります。特に生活習慣の乱れから糖や脂肪の代謝が悪化している人ではそれが起こりやすくなります。

それを踏まえると、メディアではよく「○○(特にババナ)という果物は食物繊維が豊富に含まれ、整腸作用がある」と言われる事がありますが、それは「果物の中で」の話であって、実際には誇張された表現と言えると思います。確かに食物繊維には糖の吸収を緩やかにする働きがありますが、そのように果物は全体として繊維質が少なく、食物繊維の少なさとと比べるとかなり糖質が多いので、整腸作用はあまり期待できないものと考えておいた方が良いでしょう。ちなみにいくら整腸作用があるとされる食品を摂っても「脂肪を排出する訳ではない」のであしからず。というよりも、そもそも食事だけでは「整腸」にはなりません。

また果物は全体としてビタミンC、水分、カリウム、酸っぱさをもたらすクエン酸などの有機酸、鮮やかな色を表現する色素成分(ポリフェノール類)を含む以外は、特別ビタミン(ビタミンEやビタミンKなど)やミネラル(カリウム以外ほぼ全て)が多い訳ではありません。もちろんアボカドやドリアンのような例外もありますが、全体としては栄養価が高いとは言えないものが多いです。そのため、果物類を食べる際には「ビタミンC・クエン酸・ポリフェノール等の補給(抗酸化・疲労回復)」「糖質・水分・カリウムの補給(夏場・運動等)」「カロリーコントロール(動物性食品を食べる際)」「単純に好物として食べる(食事以外の生活習慣改善が必須)」という目的で利用するのが良いでしょう。

尚、その他細かな留意点などについてはこちら『「豆知識集12」野菜類に関するQ&Aその1』、また五大栄養素に関しては『「健康に良い」とされる栄養素の一覧(適当まとめ)』をご覧下さい。

●アセロラ

アセロラはキントラノオ科ヒイラギトラノオ属の植物、及びその果実の事です。原産は西インド諸島とされており、少なくとも15世紀頃から栽培・食用として認知されるようになったと言われています。日本には1958年に沖縄へ伝来したのが最初ですが、果実は皮が薄く3日と持たないため、果実の状態で出回る事は殆どありません。大抵はジュースなどの状態に加工されて売られています。

アセロラは果物の中では特別栄養価が高い訳ではありません。カロリーが低く甘みもありますが、糖分もそれほど多く含まれておらず(イチゴと同程度)、食物繊維はかなり少なめです。しかしアセロラには全食品中でもトップクラスにビタミンCが含まれています。ビタミンCはコラーゲンの合成に使われる他、強い抗酸化作用がある事で知られていますが、アセロラに含まれるその量は何と「1日に2~3粒程度食べるだけ」で、1日に必要なビタミンCの量を補給する事ができるほどです。

一方で前述のようにアセロラはジュースなどに加工される事が殆どで、ジュースでは生の状態よりもかなり薄められています。無加工の状態より糖分も多く含まれているため、アセロラをジュースとして飲むメリットは正直あまりありません。ビタミンCならブロッコリーなど野菜でも十分摂取できますからね。特にビタミンCは水溶性ビタミンであるため、ジュースで一度に大量に摂っても水と一緒に体の外へ排出されてしまいます。ビタミンCを摂取するのであれば、三食に分けて小まめに摂った方が効率良く吸収する事ができるでしょう。

●イチゴ

イチゴはバラ科バラ亜科オランダイチゴ属の植物、及びその果実(種に見える一粒一粒の「痩果」が果実で、赤い果肉の部分は正確には「花托」の事)です。原産はヨーロッパやアジアですが、いつ頃から栽培・食用とされてきたかについては正確には分かっていません。しかし野生のものでは石器時代すなわち数十万年前から既に食べられてきたという説があります。本格的に栽培が始まったのは17世紀頃で、日本へは江戸時代末期~明治時代にフランスより伝わったのが最初と言われています。

イチゴもアセロラ同様カロリーが低いのですが、ビタミンCが豊富に含まれている以外では特別栄養価が高い訳ではありません。また食物繊維も少なく、高級な品種によっては強い甘みもありますが含まれる糖質の量はそれほど多くありません。一方でイチゴには「キシリトール」という成分が豊富に含まれています。虫歯は口の中の糖などを餌に増殖した細菌が出す酸によって歯が溶ける事で起こりますが、キシリトールはそれを予防する効果があると言われています。もちろんケーキなどのようにイチゴと一緒に食べる食品に糖が多かったり、そのような食事をして歯磨きを疎かにしていたり、あるいは口呼吸で口の中が乾燥するような環境であれば、いくらキシリトールを摂っても意味ないですけどね。


●ウメ

ウメはバラ科サクラ属の植物、及びその果実の事です。原産は中国で紀元前から既に「梅干し」として食べられてきたと言われています。日本へは奈良時代に伝わったと考えられており、戦国時代には梅干しが保存食として利用された記録が残っています。現在では様々な品種改良がなされて数百種類も存在するとされ、特に昭和以降に梅酒に使われようになってから需要が高まりました。

ウメは末梢血管の拡張や抗酸化作用があると言われているビタミンEや、強い酸味をもたらすクエン酸などの有機酸が豊富に含まれています。特にクエン酸は筋肉内へ糖を貯蔵する過程をスムーズにする働きがあり、疲労回復に効果があると言われています。ウメを食べる際にはブドウ糖や糖の代謝に関係するビタミンB1を一緒に摂取するようにしましょう。ちなみに熟していない状態の青梅(特に種)には青酸という猛毒(大量に食べれば死亡する事もある)が含まれているため、食べるべきではありません。

一方で梅干しでは作る過程で塩漬けにするため、塩分(ナトリウム)が豊富に含まれています。塩分は過剰に摂取すると高血圧や動脈硬化の他浮腫等の様々な病気の原因になりますが、人間の体にはなくてはならないミネラルの一つです。特に夏場などに激しい運動を行って大量に汗をかいた際、一時的にナトリウムが不足すると筋肉が痙攣したり、発汗が上手くできなくなる事で熱中症になるリスクが高まります。つまり梅干しは夏バテにも効果があるという事です。

●柿

柿はカキノキ科カキノキ属の植物、及びその果実の事です。現在の柿の原種は中国とされていますが、いつ頃から栽培・食べられてきたかについては正確には分かっていません。当の日本においては平安時代の書物に柿が登場する事から、少なくともその時代やそれ以前から利用されてきたと考えられています。しかし当時はまだ「渋柿」で、現在のような甘柿は鎌倉時代に渋柿が突然変異した事によって生まれたと言われています。また柿は18世紀に日本からヨーロッパへ、19世紀に北アメリカへ伝わったため、世界でも「kaki」という名前で呼ばれており、現在では世界中で栽培・食用として利用されています。

柿はカロリーは低いのですが、イチゴよりも糖質が多く食物繊維はかなり少なめです。ビタミンやミネラルなどは特別多い訳ではありませんが、ビタミンCだけは豊富に含まれており、ビタミンCを多く含む事で知られる前述のイチゴよりも多く、後述のキウイと同じぐらいの量を誇っています。尚、葉にもビタミンCが豊富に含まれており、お茶に利用する事があります。その他、柿には「タンニン」も豊富に含まれています。タンニンは「渋み」をもたらすポリフェノールの一種で、強い抗酸化作用がある他、蛋白質を縮ませる収れん作用(整腸作用)があると言われています。ただしタンニンは鉄分の吸収を阻害します。

ちなみにそのタンニンは可溶性、つまり水に溶ける状態だと口の中でタンニンが溶け出すので渋みが強くなり、不溶性だと口の中で溶けないので渋みを感じず甘くなります。そのバランスが渋柿か甘柿かを決めており、渋い柿はアルコールに1~2週間漬けておく事で渋みを抜く事ができます。


●キウイ

キウイフルーツはマタタビ科マタタビ属の植物(正式名はActinidia deliciosa:アクティニディア・キネンシス)、及びその果実の事を言います。原種は中国南部が原産ですが、栽培が本格化したのは20世紀に入ってからというかなり新しい果物と言えます。特に20世紀初頭に中国を訪れた旅行者がキウイの種をニュージーランドに持ち帰り、キウイという鳥が有名なニュージーランドにおいて栽培が本格化した事で現在のような形や大きさになり、キウイフルーツという名前がつきました。栽培が容易な事から日本でも20世紀後半に入って栽培が本格化し、現在では全国的に栽培されていて需要の高い果物の一つです。

キウイフルーツの特徴としてはビタミンC、ビタミンK、カリウムが豊富に含まれているという点です。特にビタミンCに秀でており、キウイフルーツにはイチゴや皮なしのレモンよりも多く含まれています。糖質はやや多いですがカロリーが低いため、ビタミンの補給には適していると言えると思います。

またキウイフルーツには蛋白質を分解する酵素である「アクチニジン」が含まれており、蛋白質及びアミノ酸の分解・消化・吸収を補助する効果があります。ただし「酵素」はそのままの形で吸収される訳ではなく、胃や腸では酵素よりも強力な消化酵素によってアミノ酸に分解されてから吸収されていきます。よってこのアクチニジンによる効果も「一緒に摂取し留まっている蛋白質をアミノ酸に分解→吸収する過程を補助する」「酵素もアミノ酸として吸収されるので、最終的には蛋白質の材料になる」だけという事はよく理解しておいた方が良いでしょう。アレルギーの原因にもなりますし「酵素」という言葉をあまり過信しないように。

●レモン

レモンはミカン科ミカン属の植物、及びその果実の事です。レモンの原種は「シトロン」と呼ばれる種で、原産地はインドの東部です。栽培が始まった時期は分かっていませんが、紀元前には既に中国やローマに伝わっていたと考えられており、それ以降品種改良の過程でレモンが生まれました。そうして生まれたレモンの原型は7世紀頃にサーサーン朝(イスラム帝国となる以前)にてペルシャ人が栽培していたとする記録が残っています。そして10世紀頃にイスラム帝国となってシチリアを征服、シチリアがレモンの名産地となり、更に11世紀にはノルマン人がそのシチリアを征服。それを契機にレモンはヨーロッパ全土へ伝わっていきます。当の日本へは明治時代に伝わり、静岡で栽培が始まったのが最初と言われています。食文化の欧米化から需要が高まり、現在では様々な品種が開発され、全国的に栽培されています。

レモンの特徴を挙げます。レモンはカロリーが低く、含まれる糖質の量もそこまで多くありません(一般的なイチゴと同程度含まれているが、酸味が強いため甘さが分からない事が多い)。一方で皮には水溶性食物繊維の「ペクチン」が豊富に含まれており、整腸作用があると言われています。そのため食す際には生で皮ごと食べる事ができるような工夫が必要です。例えばハチミツやアルコール(未成年注意)に長時間浸すなどして皮を柔らかくすると良いでしょう。そうすれば酸味もマイルドにする事ができ、生でも食べる事ができます。またレモンにはその強い酸味をもたらすクエン酸(筋肉へ糖の貯蔵を促す)などの有機酸(これも皮に多く含まれる)も豊富に含まれており、糖やビタミンB1と一緒に摂る事で疲労回復に効果があります。

もちろんレモンはビタミンCが豊富に含まれている事で有名ですが、実は皮の部分に多く含まれており、果肉を同じ量だけ食べる場合、意外にも柿・キウイ・イチゴの方がビタミンCの含有量は多いのです。もちろん皮ごとミキサーにかけてジュース化すれば損なくビタミンCを摂取できるでしょうが、それだと今度はビタミンCが水に溶けやすいため、尿と一緒に体の外へ出て行きやすくもったいないです。また酸味が強すぎて前述のように工夫しないと、そのままジュースを飲めば胃腸が荒れてしまいます。何度も言いますが、ビタミンCが欲しい場合には三食に分けて小まめに少しずつ摂取する方が効率良く吸収できるでしょう。もちろんアミノ酸も忘れずに。


●ミカン

ミカンはミカン科ミカン属の植物及びその果実の事で、特に現在広く流通している温州ミカンの事を指します。ミカンのような柑橘系の原種は現在より3千万年前に存在しており、そこから中国などアジアへ広がったとされています。特に日本へは中国から伝えられた「紀州ミカン(樹齢800年超の原木が存在)」が最初で、それが同じく柑橘系のハッサクと交配し、14~15世紀頃に偶然生まれたのが温州ミカンと考えられています。よって「温州」という中国の地名がついていますが、温州ミカンは日本固有の植物です。

ミカンはカロリーが低く、含まれる糖質の量はイチゴよりも多く、柿よりは少し少なめです。一方でレモンと同じく皮の部分に水溶性食物繊維の「ペクチン」が豊富に含まれており、整腸作用があると言われています。そのため食す際には生で皮ごと食べる事ができるような工夫が必要です。やはりハチミツやアルコール(未成年注意)に長時間浸すなどし、皮を柔らかくすると良いでしょう。またレモンほどではありませんが、ミカンにもその酸味をもたらすクエン酸(筋肉へ糖の貯蔵を促す)などの有機酸(これも皮に多く含まれる)も豊富に含まれており、糖やビタミンB1と一緒に摂る事で疲労回復に効果があります。

更に、ミカン類の薄皮の部分には「ヘスペリジン」というポリフェノールの一種が含まれており、これには血中コレステロール値を下げたり、血圧を下げたりする作用があると言われています。そして最後に、ミカン類(特に温州ミカン)はβカロテンはあまり含まれていませんが、同じくカロテノイド類の一種である「β-クリプトキサンチン」が豊富に含まれています。このβ-クリプトキサンチンはβカロテンと同じく、レチノールの代わりにビタミンAとして使われるカロテノイドで、強い抗酸化作用があると言われています。他の柑橘系の中でも温州ミカンやタンゼロなどのミカン類ではこれが特に多く含まれており、ビタミンC豊富な同じ柑橘系のレモンとは大きく差別化できるでしょう。

●マンゴー・ナシ

・マンゴー
マンゴーはウルシ科マンゴー属の植物、及びその果実の事です。原産はインドやミャンマーとされ、紀元前4千年よりも前から栽培・食べられてきた歴史のある果物です。その後15世紀頃にヨーロッパに広がり、日本では明治時代以降に栽培・食用とされてきました。

含まれる栄養素としてはビタミンCを豊富に含む以外あまり特徴はありません。ただしマンゴーに含まれているビタミンCの量はイチゴなどには負け、温州ミカンと同程度であり、特別多いという訳ではありません。またよく「βカロテンを豊富に含む」と紹介される事が多いですが、それは「他の果物と比べて」であり、例えばβカロテンを多く含む事で知られるニンジン(マンゴーに含まれるβカロテンの10倍以上)などと比べれば天と地ほどの差があります。

そしてカロリーに関しては他の果物同様低いですが、食物繊維も多くありません。糖質はやや多めなので「果物」としては非常に美味しいですが、「栄養摂取」という点では何か特別な効果がある訳ではありません。ダイエット効果を狙うのであれば他の果物を利用した方が良いでしょう。

・ナシ
ナシはバラ科ナシ属の植物、及びその果実の事です。原産は中国で、そこから西洋ナシと和ナシに分岐し現在に至ります。日本における歴史は古く、弥生時代には既に食用にされていたと言われていますが、栽培が本格化したのは江戸時代以降になってからです。

ナシはカロリーは低いのですが、糖質と水分が豊富に含まれる以外、含まれるビタミンやミネラル、食物繊維は特別多くなく、これと言って特徴がありません。よって栄養価が高くないため栄養補給としては適しませんが、水分補給には適していると言えると思います。私は味も食感も好きですけどね。


●ブドウ

ブドウはブドウ科ブドウ属の植物、及びその果実の事です。ブドウの原種は紀元前数千年には既にワインとして利用された記録が残っている事から、非常に古くから利用されてきた事が分かっています。現在流通している様々なブドウの祖先は、西ヨーロッパが原産で紀元前3千年より栽培されてきた「ヨーロッパブドウ」をヨーロッパ人がアメリカ大陸に持ち込み、既にアメリカ先住民族が栽培していた「アメリカブドウ」と交配させる過程で生まれたものが元と考えられています。一方で日本においてはヨーロッパブドウが中国から伝わって自生化し、12世紀頃に栽培が始まっていたとする記録が残っています。

ブドウに含まれるビタミンやミネラルに関してはビタミンCを含む以外は特徴はありません。ビタミンCも「含む」程度であり、他の果物と比べるとむしろ少ないレベルです。カロリーは低いですが、糖質がやや多く、食物繊維(皮以外)は少なめです。一方でブドウにはその鮮やかな紫色をもたらす「アントシアニン(ポリフェノールの一種)」という色素成分が豊富に含まれており、このアントシアニンには強い抗酸化作用があると言われています。特に紫~赤色のブドウの皮に多く含まれており、皮ごと抽出・濃縮したワインで特に含有量は高くなります。

ちなみに紫~赤色のブドウの皮、ナッツ類の皮、ベリー類等には「レスベラトロール(抗酸化効果を持つポリフェノールの一種)」が含まれています。このレスベラトロールには長寿命に関わるとされる「サーチュイン遺伝子」を活性化させる作用(規則正しい生活習慣も必須)があると言われており、やはり濃縮・抽出された赤ワインでは含有量が高くなります。

●アボカド

アボカドはクスノキ科ワニナシ属の植物、及びその果実の事です。原産はメキシコで、紀元前数千年より食用にされてきたと考えられていますが、いつ頃から栽培されてきたかは正確な時期は分かっていません。食用として記録が残っている限りでは10世紀頃、栽培では少なくとも13世紀頃とされています。日本には大正時代の末期に伝わったとされていますが、需要が高まったのは最近の事です。

アボカドが他の果物と徹底的に違うのは糖分が非常に少なく、逆に脂肪が豊富に含まれている事です。そのため果物の中で最も脂肪分が多くカロリーが高いという特徴があります。しかし脂肪と言ってもその殆どが良質な脂肪である「不飽和脂肪酸(融点が低く脂肪へ流動性をもたらす)」であり、「飽和脂肪酸(融点が高く一度脂肪として定着するとエネルギーとして利用されにくい)」と比べるとコレステロール値を上昇させるリスクは高くありません。もちろん運動をしていない人が過剰に摂取すれば、脂肪の蓄積や過酸化脂質に繋がる事には変わりないですけどね。

またビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸、ビタミンB6、葉酸)、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンK、カリウム、食物繊維をいずれも豊富に含んでいます。もちろん一つ一つの栄養素ではそれに秀でた果物や野菜には負けますが、様々な栄養素をまとめて摂取できるという点においては非常に優れており、栄養価が高いと言う事ができます。食べすぎなければ栄養補給には適していると言えるでしょう。